いつもありがとうございます。
今回は「栗の渋皮煮」について解説いたします。
「栗の渋皮煮」は八寸、焼物のあしらいや
デザートにも使えます。
9月後半から10月前半にかけて仕込むので
おせち料理に使う場合は瓶詰にして保存します。
記事の最後に同じ内容の動画を貼り付けてあるので
参考にしてください。
栗はできるだけ大粒のものを入荷します。
栗の品種はいろいろとありますが「銀寄」が比較的渋皮煮にむいています。
栗を水に浸ける
栗を3~4時間、水に浸けます。
浮いている栗は中身が空洞になっている可能性があるのでよけておきましょう。
栗の鬼皮をむく
栗の渋皮を傷つけないように包丁でむきます。
文化包丁やペティナイフの様な両刃の方が適しています。
左手はゴム付きの軍手をした方が安全です。
鬼皮は栗の下のザラザラした部分から剥きます。
ザラザラした部分に包丁を入れたらそれをきっかけにして
鬼皮を指と包丁で押さえて鬼皮をはがすように剝きます。
皮を引きはがすと写真のように鬼皮だけむけます。
この要領で全体を剥きます。
なぜ下のザラザラ部分から剥くのかというと、
ザラザラ部分の下は、水を吸って柔らかくなっているのと、
この部分はフカフカの綿ようなもので守られていて
それがクッションになって渋皮が傷つきにくいからです。
鬼皮が剥けたら一晩水に浸けておきます。
栗を湯がく
鍋にきめて、たっぷりの水をはり火にかけます。
火力は強火です。
木蓋をすると沸く時間を短縮できます。
沸いてきました。
沸いてきたら重曹をいれます。
今回は栗が10㎏に対して重曹を大匙2杯入れています。
重曹をいれるとワッーと沸きます。
重曹が全体に混ざったら火を止めて常温に冷めるまで放置です。
皮をそうじする
常温に冷めたら一回目のそうじです。
栗の下の部分は手でポロっとはずれます。
親指のハラを使って汚れを大ざっぱにそうじします。
そうじの工程は全部で三回あるので一回目は大ざっぱで大丈夫です。
大ざっぱにそうじしても、これくらいはきれいになります。
大ざっぱにそうじできたら桶などに水をはって、そこに栗を入れます。
あく抜きをする
桶の栗を鍋に移してタップリの水をはり強火でかけます。
沸いてくると水が濁ってきます。
沸いてきたら弱火にしてポコリ、ポコリと湯がきます。
2時間ほど湯がいたら火を止めて常温になるまで放置です。
二回目のそうじ
常温になったら二回目のそうじです。
軍手をして親指のハラでそうじすると効率が良いです。
桶に水をはり、そこに栗をいれます。
桶の栗を鍋に移動します。
二回目のあく抜き
タップリの水をはり強火にかけます。
沸いてきたら弱火にして2時間ほどポコリポコリと湯がきます。
火を止めて常温になるまで放置です。
三回目のそうじ
常温になったら三回目のそうじです。
今回が最後のそうじなので、筋などが残ってないかチェックしましょう。
桶に水をはり、そこに栗を入れます。
シロップで焚く
鍋にシロップを作ります。
シロップは水1升に対して700gの砂糖です。
10㎏の栗に対して5升のシロップを用意しました。
シロップの入った鍋に栗を移動します。
強火にかけて90℃くらいになってきたら弱火にして
紙フタをして1時間ほど焚きます。
濃口醤油を入れる
2合の濃口醤油をいれて更に30分ほど焚きます。
一晩冷ました栗の渋皮煮を貯蔵瓶などに入れて
脱気しておせちの時期まで冷暗所で保存します。
京料理いそべ 瓶詰の作り方https://isobemaruyama.com/316/
栗の渋皮煮作り方動画https://www.youtube.com/watch?v=jYx2k13b5gg
皆さんも是非、栗の渋皮煮作りに挑戦してください。
最後まで記事を読んでいただきありがとうございました。
これからも料理道に精進したします。