京都祇園円山 京料理いそべ 冬瓜の下処理 ゆで方

技術的なこと
料理長
料理長

いつもありがとうございます。

皆さんは冬瓜(とうがん)を

鮮やかな緑色に仕上げる湯がき方をご存じでしょうか。

塩をすりこんでも銅鍋で湯がいても、なぜか緑色に仕上がらない。

今回は誰にでもできるやり方をご紹介します。

冬瓜の美味しい季節がやってきましたね。

瓜は夏野菜なのに「冬の瓜」って面白いですよね。

これは一説によると「冬まで保存の効く瓜」という意味からきているそうです。

冬瓜を切り出す

冬瓜を半分に包丁します。

それを適宜に切り出します。

種を取り除きます。

皮を薄く剝く

鮮やかな緑色に仕上げるポイント1は、出来るだけ薄く皮を剝く

この画像だと、ずいぶん黄色く見えますが実際はもう少し緑色です。

皮を薄く剝くと表面に網目の繊維が残ります。

それを断つ為に2~3ミリ間隔で包丁目を入れます。(深さ1~2ミリ)

重曹をすり込む

冬瓜の皮目に重曹をすり込みます。

重曹はドラッグストアやスーパーの製菓コーナーにて売っています。

料理長
料理長

ここで気を付けたいのが、

重曹とミョウバンを間違えないということです。

以前ワタクシは、間違えてミョウバンをすり込んで

黄色く湯がいた事がありました。

ミョウバンは茄子などのアントシアン系の色を

安定させる時に用います。

冬瓜には重曹です。

重曹をすり込んで15~20分くらいすると表面に水がでてきます。

こうなったら重曹がなじんだ合図です。

冬瓜を湯がく

鍋にたっぷりの湯を沸かし冬瓜を鍋に入れます。

この時、皮目が下になるようにしましょう。

リードペーパーを落として15~20分湯がきます。

金串を刺してスッと通れば湯がけています。

水でさらす

湯がけたら水に落として、ひとさらしして水止めします。(水に浸けておく)

重曹にはアルカリ味(舌をさすような不快な味)があるので、それを抜く為に水止めします。

焚く時は穴あきパイレッシュにあげて水気をきります。

冬瓜が色鮮やかに湯がけたら「冬瓜翡翠煮」などにしてください。

ワタクシの自慢話で申し訳ありませんが、

日本料理アカデミーコンペティション近畿地方大会で準優勝したときの

献立の中で「冬瓜翡翠煮えび真丈鋳込み」を作りました。

せっかく旬の冬瓜を、出来るだけ色鮮やかに美味しいそうに仕上げたいですよね。

是非、皆さんも美味しい美しい冬瓜料理を作ってください。

by料理長

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