いつもありがとうございます。
今回は生の青実山椒の処理から保存の仕方を解説します。
今の時期は、青実山椒の旬です。
実山椒は有馬煮の瓶詰などが一年中売っていますが、
やはりフレッシュな青実山椒の方が断然香りも辛みもあります。
今回は和歌山産の青実山椒を入荷いたしました。
関西ではこの時期になるとスーパーでも青実山椒を売っていますが、
関東ではあまりなじみがないような気がします。
粒が大きく、色も香りも最高の青実山椒が手に入りました!
銅鍋にたっぷりの湯を沸かし、青実山椒を湯がきます。
しっかり湯がかないとアクがまわりますが、湯がき過ぎにも気を付けましょう。
青物を湯がく時は銅鍋を使ったほうが綺麗な緑にあがります。
これは銅イオンがクロロフィル(葉緑素)と結合して緑色が安定するからです。
銅鍋がない飲食店もあるので和食の料理人を生涯続けようという人はMy銅鍋があった方が
良いかもしれません。
※銅鍋には鍋の内側に錫引き(スズがコーティングしてある)ものがありますが、
錫引き無しの物を選びましょう。
丸新銅器 山菜鍋 純銅 36cm 吊付 内側錫引き無
画像の銅鍋はワタクシの銅鍋で、もう15年ほど使っています。
湯がけたら水におとして色止めします。
水におとして粗熱がとれたら穴あきパイレッシュなどにあけて水気を切ります。
葉緑素は60℃以下で緑色の褐変が止まるので山椒を水にさらし過ぎないようにしましょう。
水気の切れた実山椒をラップで小分けにして冷凍保存します。
冷凍焼けしないように冷凍保存すれば1年位はもちます。
真空パックの機械があるお店では真空パック冷凍をおすすめします。
当店でもこうして冷凍保存して一年中青実山椒を使っています。
必要な時に必要な量だけ解凍して枝をそうじします。
(店がヒマな時なども実山椒のそうじをしています)
枝のそうじとは、青実山椒についている枝をはずす作業の事です。
とても単純な作業ですが大量にやるととても苦痛です。
青実山椒が生の状態の時にそうじしてから湯がくやり方もありますが、
そうすると一度に大量に枝のそうじをしなければいけないので、それはイヤなのです。
青実山椒の冷凍ストックがあるととても便利です。
当店でも「ゆばちりめん山椒」や「昆布山椒煮」などにもこれを使っています。
是非、生の青実山椒を購入して冷凍保存してみてください。
青実山椒は一年の中で今の時期しか出回らないので旬を逃さないようにしましょう。
これからも料理道に精進いたします。
by料理長
丸新銅器 山菜鍋 純銅 36cm 吊付 内側錫引き無