京都祇園円山 京料理いそべ 瓶詰の作り方

技術的なこと
料理長
料理長

いつもありがとうございます。

今回は長期保存するための瓶詰の作り方を解説いたします

瓶詰にする食材には「青梅甘露煮」や「栗の渋皮煮」「黒豆の蜜煮」

などのシロップ漬けになっているものが適しています。

瓶詰する技術があると余裕をもって仕込みができるようになります。

既製品に頼らない長期保存術を習得してください。

今回は青梅甘露煮を瓶詰いたします。

貯蔵瓶の「食料900-Ⅱ」を使っています。

液体が900㏄入る大きさで青梅や栗などはこれくらいの大きさの瓶が丁度良いです。

食料瓶 900 【× 20個】

瓶とフタは食洗器で洗浄して水気を切ります。

水気が切れたらアルコール消毒をします。

消毒に使っている「アルタンノロエース」は食品添加物として「酒精」と表記できます。

アルタン ノロエース

アルコールが揮発したら青梅を入れます。

(アルコール殺菌は揮発するときに効果を発揮します)

青梅甘露煮を割り箸で一粒づつ瓶にきめていきます。

画像の様に瓶の周りから梅をきめていくと隙間なくきめる事ができます。

周りに梅をきめたら中央に梅を置き、またさらに周りにきめていきます。

横から見たらこんな感じです。

梅が三段くらい重なったらシロップをいれて浮力を働かせましょう。

梅は柔らかいので梅自身の重みで潰れてしまいます。

梅をきめたら、シロップを上縁から5㎜くらい下まで入れましょう。

かるくフタをします。

このフタの締め具合が難しいです。

ユルユルでは水分が入ってしまいますし、絞め過ぎると中身が熱で膨張して

瓶が割れる原因になります。

フタの内側にあるパッキンがつぶれない程度に絞めてください。

スチームコンベクションにセットして100℃で40分蒸します。

セットするときに瓶と瓶の間隔をあけてぶつからないようにしましょう。

瓶が割れる原因になります。

スチームコンベクションがない場合は鍋で湯せんしても脱気できます。

40分蒸したらスチームコンベクションから瓶を取り出します。

非常に熱いのでゴム付きの手袋をしてギュッとフタを絞めます。

この時はフタのパッキンがしっかりつぶれるくらい強くしめます。

ショーワグローブ 【5双パック】No315グリップ(ソフトタイプ) グリーン Mサイズ 5双

下の画像のように、加熱前にフタを絞め過ぎると膨張して瓶が割れてしまいます。

充分に気を付けてください。

スチームコンベクションから取り出す前に、瓶にヒビが入っていないか

確認してから瓶を持ちましょう。

フタをしっかりと閉めたら常温で冷ましましょう。

冷蔵庫や水に浸けて急激に冷やすと瓶が割れる原因になるので注意しましょう。

瓶が冷めたらフタを触って凹んでいるかチェックしましょう。

本体が冷めると瓶の中の気圧が下がってフタが凹みます。

もしフタが凸らんでいたらうまく脱気が出来ていないのでやり直しましょう。

今回の長期保存の瓶詰は店内の飲食用に使う食材に限ります。

販売用の瓶詰は第三者機関の細菌検査等が必要になってくるので注意してください。

by料理長

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