蛤(はまぐり)の身出し

技術的なこと
料理長
料理長

皆様、いつもありがとうございます。

蛤の旬がやってまいりました。

今回の記事は蛤の身出しのやり方を解説いたします。

和食のお店なら必ずと言って良いほど

蛤は扱うと思うので身出しのやり方をしっかりと覚えてください。

蛤の名の由来は、小石(ぐり)のように見えるからと、

栗のような形からという二つの説があるそうです。

蛤の殻は対になっている殻以外には合わないので

夫婦和合の象徴として結婚式の祝の膳に用います。

蛤は北海道南部から九州、朝鮮半島、中国沿岸に分布しています。

蛤は水質汚染や底質の環境の変化に弱く都市化の影響で漁獲量は

激減したそうです。

蛤はたんぱく質やビタミンの含有量は少ないようですが、

グリシン、アラニン、グルタミン酸など甘みと旨味を出す

アミノ酸が多く含まれ濃厚で上品な味がするのが特徴です。

蛤の砂出し

市場から入荷する蛤は国産は泳がしの状態になっていますが、

中国産は木箱などに入っているので立て塩(3%の食塩水)を

ひたひたにいれて砂出しをします。

広めのばっ缶などにきめて暗くなるようにフタをして半日ほど置いておきます。

蛤を洗う

砂出しをした蛤は粘液をだしているので水で洗い流します。

蛤を叩いた音で選別する

水洗いした蛤同士をぶつけてその音で生きているか死んでいるかを

判断します。

死んでいる蛤を湯がくと湯に異臭がついて

湯がき汁を出汁として使う事が出来なくなってしまいます。

生きた蛤同士をぶつけるとキンキンという高い音がしますが、

死んでいたり、殻が割れているとカンカンという鈍い音がします。

鈍い音がした蛤は別鍋で湯がくようにしましょう。

蛤を湯がく

鍋に湯を沸かして蛤をいれます。

火が入ると殻がパカッと開くので

殻がひらいたものからパイレッシュなどに上げていきます。

蛤を入れる時にあまりたくさんいれると

湯が再び沸くまでに時間がかかり、

また大量に蛤があると殻が開きにくくなるので

一度に沢山入れないようにしましょう。

蛤の身出し

蛤の殻を使って貝柱をこさぐようにしてはずします。

けっこう簡単にポロッと外れます。

蛤のそうじ

身出しした蛤は、ため水の中で洗ってそうじします。

蛤のひだの部分に蟹などが入っていたり、

水管のまわりに汚れが付着しているのでそれを取り除きます。

蛤の保存

身出しした蛤は冷凍もできるので

ラップで包んだり、真空パックしたりして冷凍保存して

調理に備えます。

蛤は焼いても、蒸しても、あえ物、汁物など

色々な料理に適した食材です。

是非、今月の献立に入れてみてください。

by料理長

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